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2025/05/02

バイノーラルプロセッシングを知る - 2025版


※今回は特に音楽制作においてバイノーラルを扱う人に向けた内容となっています。

先日、とあるイマーシブ界隈の集まりにお声がけいただきました。
そこでソニーさんが開発した360 Virtual Mixing Environment(360VME)を体験。
以前プロトタイプを試聴したことがあり、今回は2度目。
性能は全く同じだったと思います。

360VMEというのは、スタジオのモニタリング位置でマイクを耳に仕込み、スピーカーとヘッドホンから測定信号を再生してIRを実測、そのIRを使ってバイノーラルプロセッシングすることで、自宅などの別環境でもスタジオでMixしているかの様な状態を作り出すもの。
https://www.sony.co.jp/Products/create360RA/360VME/

体験は、スピーカーからの音とヘッドフォンからの音とを比較するのですが、大抵は皆さん、そのそっくりな再現性にびっくりし、「こんなバイノーラルは聴いたことがない」「すごい発明だ」となります。
しかしそれは、バイノーラル技術を知っている人であればその結果の当然と言え、なんなら大昔からよく実験されてきたバイノーラル技術としてとてもベーシックなものなのです。
僕はその結果よりも、測定からプロファイルが作られるまでのスムーズさ、正確さの方をとても素晴らしいソフトウェアであると評価しています。

今回肝心なのは、スタジオのエンジニアさんらが集まるこの体験会での論点が、音楽制作の仮想Mix作業環境としてこの技術が有効かどうかを見極めることにあるとわかっているかどうかです。

実際、スタジオではあれだけスピーカーとそっくりでヘッドフォンをしていないかのようなサウンドだったにも関わらず、自宅など全く異なる環境で聴いてみると「こんなものだった?」となります。
これもまた当然の結果だったりします。

それも記憶を辿り自分をアジャストしていくと、徐々にスタジオの空間が蘇ってきます。
自宅にはスタジオと同じ位置に同じモデルのスピーカーがあるわけではないので、完全一致とはなりませんが(していても確かめようが無い)、スタジオの音が見えてきます。

その状態でMixが行えるのであれば、実際にスタジオで本Mixを行う前のプリMix作業を自宅で行える様になり、コストダウンや、時間の有効活用が望め、作品や取り組む人が増え、最終的には質の向上にもつながると考えられます。


ところが、試聴してびっくりしただけで論点が見えていない人は、「これはすごいからこの音を商品にできないか」などと脱線していきます。

商品にはなりません。
すべきではありません。
この後で述べますが、その音は色付けされており、そのクオリティではありません。
この技術は作品制作の作業に必要とされるモニタリングシステムです。

目的をまず理解せずに他の使い方を持ち出してくるのは失礼な話です。
Atmosスタジオで音楽を聴いて良かったから、
「いいね、ここを貸し出して映画館にしようよ」と言っているのと同じです。
バイノーラルに対しての認識の低さがそのような発想を生んでしまいます。


そうならないために
僕は最初に試聴体験をさせていただき、終わった後感想を聞かれた際に、「別の部屋で試聴できないのか?それが本来の使い方」「できないのであれば目を閉じて別の空間に居ると想像しながら試聴した方がよい」と主張させていただきました。
そうしないとせっかくの体験会の意味がないと思ったからです。
(実際は測定したプロファイルを後日いただけて、各自自宅で試聴できる段取りとなっていました)

その話を理解できたのは、恐らく普段から仕事で360VMEを使用し試聴環境を提供してくださったスタジオのスタッフさんだけだったと思います。


で、
僕の感想はというと、「有効」です。
使えると思います。
HPLと同じです。使えます。

ただし条件があります。
かなり整った環境で測定する必要があります。
そうでないと、定位の再現性云々の前にまず音が悪いことでMixする気になれないと思います。



さて、ここまで360VMEの話をしてきましたが、
360VMEは、スピーカーモニタリングシステムの代用としてバイノーラル技術が活用された事例になります。

では、バイノーラル技術は他にどの様な目的で活用されているのでしょうか?


現在音楽用のバイノーラルプロセッシングには目的別に3種類あると思っています。
① サラウンドモニタリング用途
② バイノーラルエフェクト用途
③ コンバーター用途


① サラウンドモニタリング用途とは
実存するスタジオのスピーカーモニタリングシステムのリスニングポイントで、エンジニアが耳にマイクを仕込みIRを実測。
それを使ってコンボリューションすることでそのスタジオでモニタリングしている状態をヘッドフォン内に生成するもの。
条件は実存するスタジオで実際に人の耳で実測すること。
ダミーヘッドで実測したり、後からHRTFを差し替えるプラグインなどは条件を満たしません。

この手法はMix時のモニタリング専用になります。
というのは、実測することによりそのスタジオの部屋、機材、その他すべてが影響し加味された音となるため、そのスタジオを知らない人が聴いた場合は逆に違和感あるサウンドに聴こえます。
あくまでも、実際にそのスタジオで作業をする人が、スピーカーの無い環境で違和感なく作業をするためのものであり、スタジオでスピーカー受聴したときに正しい音となるMixを、スピーカーの代わりにヘッドフォンで行えるというだけです。
スピーカーモニタリングシステムの代用です。
そのままバイノーラル音源としてリリースや配信するものではありません。

話が少しそれますが、
”サラウンド”としているのは、2chステレオに対しては同じ手法が用いられないからです。
2Mixは無処理のままヘッドフォンで聴けばよいと思っている人が多く、この技術がスタジオの再現性が高いのであるなら、2Mixのヘッドフォンモニタリング時も同じ手法をとるべきですよね。


② バイノーラルエフェクト用途とは
現在利用できるバイノーラルプロセッシングのほとんどがこのカテゴリーだと思っています。
スピーカーMixしたものを、バイノーラル化する際に何かしらの味付けをする。
例えばAtmos RendererのバイノーラルにあるNear/Mid/Farのモード選択や、SOFAなどのHRTFの入れ替えなどがそれです。
スピーカーのMixバランスとは関係のない、ヘッドフォン受聴専用の調整機能が加わるケース。
また、始めからヘッドフォンモニタリングでバイノーラルMixする場合で、スピーカーでのリスニングを想定しないケースもこれにあたります。
言ったらヘッドフォン受聴のために自由に制作できる利点があり、ヘッドフォン内に空間を作るための反射や残響をふんだんに盛り込むことができるため、ヘッドフォン音楽制作としては大変効果的な手法と言えます。

ただし、ヘッドフォン受聴のみのサウンドとなってしまいますので、そのMixのバイノーラル化前の状態(例えば7.1.4chなど)でスピーカーモニタリングしても、正しく同じ様なサウンドとして聴くことができません。
ヘッドフォン内でだけ成立するMixをしてしまっているからです。

Atmos Rendererだけでなく、360 Reality Audioのバイノーラルや、各社DAW、プラグインなどで使用されているバイノーラルプロセッシングは、スピーカーモニタリングとの整合性は考慮していなかったり、正しいスピーカーバランスの再現よりも頭外定位などの効果を優先していたり、正しいバランスを求めようとしていても性能不足だったりするので、結果的にスピーカーでは正しく聴くことのできないヘッドホン受聴限定用途となってしまいます。
また、サウンドのキャラクターも様々であることから、エフェクターと考えると分かりやすいと思います。
ヘッドフォン受聴専用ですので、そのままバイノーラル音源としてリリースや配信することができます。


③ のコンバーター用途とは
これは実質HPLバイノーラルのことです。
HPLはスピーカーでのMixバランスがヘッドフォンで再現されることに重きを置いて開発されました。
音楽で重要な音質を保持しつつ、あらゆるchフォーマットでのスピーカーMixバランスをヘッドフォンでも感じ取れることを最重要視。

①のモニタリング用途の技術との違いは、実在する環境も人もキャプチャーしていないので、ニュートラルなサウンドである点です。
実在する環境を知らないことで違和感を感じてしまうという①のデメリットがありません。
また、実測は実在の環境以上のサウンドを生むことができませんが、実測しなければヘッドフォンでスピーカー音場を実現するための理想のサウンドを追求することができます。
測定場所の質に左右されることも無く、常にニュートラルな作業環境でMixが行えます。

②のエフェクト用途との違いは、音質とMixバランスを重視していることにより、バイノーラル化前の状態をスピーカーモニタリングしても、やはり音質とMixバランスが整ったサウンドとして聴くことができる点です。

このように双方向のコンバーターとしてスピーカーとヘッドフォンとの繋ぎ役となります。
バイノーラル音源としてリリースや配信することもできます。

コンバーターであるがゆえ、音はあくまでもニュートラルであり、HPLでバイノーラル化したからといってエフェクトの様なそれだけでヘッドフォンに面白い空間表現が生まれることはありません。
そうしたサウンドはMixで作り出すもの、となります。



スピーカーMixのサポートとして使うのか、
ヘッドフォンで楽しむ音を作るのか、
その両方に対応するのか、

いずれの目的であっても、
スピーカーとヘッドフォンは全く異なる再生装置であって、そっくりの音が出ることは決してない、という考えは大前提であります。
その上で、それぞれの長所を求めて目的に応した技術を選ぶことがバイノーラルを上手く活用するための第一歩と考えています。



最後にあらためて3つのバイノーラルの用途をまとめておきます。

① サラウンドモニタリング用途
ヘッドフォンモニタリングでMixし、スピーカーで聴く。

② バイノーラルエフェクト用途
スピーカーあるいはヘッドフォンでのモニタリングでMixし、ヘッドフォンで聴く。

③ コンバーター用途
スピーカーあるいはヘッドフォンでのモニタリングでMixし、スピーカーでもヘッドフォンでも聴く。
 


2024/12/24

Atmos作品をヘッドフォンMixするにあたり

Mixed with HP
(現在から)未来を見据えヘッドフォンMixでのイマーシブオーディオ制作を推し、
そうした楽曲をアップしていくWebプロジェクトをアーティスト、オオウチアラタ(Philtz)氏が進めています。

サイトでは、楽曲ごとにProcessor(Mixモニタリングに使用するバイノーラルプロセッシングの種類)やヘッドフォンとスピーカーのMix使用率などが表記されていて面白い。




単純に「ヘッドフォンやイヤホンで聴くことの多いコンテンツ」をスピーカーでモニタリングしMixしていることへの疑問、そこに真っすぐ向いたこのプロジェクトには好感を持ちます。

このプロジェクトは今のところ、Dolby Atmos作品にフォーカスされています。


さて、
ここで気になるのが
皆さんどのようにしてヘッドフォンMixしているのか?


AtmosでAppleなどの「空間オーディオ」に向けた納品ファイルを作るには、Atmos Rendererのバイノーラル機能でMixする必要があります。

これは、7.1.4などでスピーカーMixしたものをバイノーラル化する機能ではあるものの、スピーカーのサウンドに寄せる、あるいはヘッドフォンサウンド用にreMixする「空間オーディオ」専用の作業をするための機能です。

すでにスピーカーでMixされたバランスに対し、ベッドやオブジェクト個別にNear/Mid/Farといったモード設定で"味付け"することがそれにあたります。


言い換えると、始めからスピーカーを使わずにAtmos Rendererのバイノーラル機能でモニタリングしMixされた楽曲は、7.1.4のスピーカーシステムでは再現性が無いということに。


Atmos Rendererのバイノーラル機能で "スピーカーのサウンドに近づける" という目的でNear/Mid/Farを調整し仕上げたのであれば、そのヘッドフォンMixバランスによる7.1.4サウンドは、Near/Mid/Farの調整が含まれないスピーカーモニタリング出力で再生したとしても似た感じになるかも知れませんが(恐らくそうはならない)、完全にヘッドフォン再生用としてNear/Mid/Farで"味付け"Mixした7.1.4サウンドは、スピーカーモニタリングでは別物として再生されるだろうし、そもそもAtmos Rendererのバイノーラル性能の特徴が影響したサウンドになってしまうだろうと推測します。


Atmos Rendererのバイノーラルによる空間は横に広く、前後や上下は狭い。

よってそのバイノーラルMixによる7.1.4をスピーカー再生すると、逆に左右の空間が詰まって聴こえ、フロントセンターあたりのサウンドはごちゃっとするだろう。

あるいはそのまま、つまりスピーカーで聴いても横方向が遠くなり前後が近くなるのか...

その辺りはNear/Mid/Farの設定によっても変わると思う。

こうしたことは、スピーカーMix → ヘッドフォン再生、の一方通行であれば問題とならない。

始めからヘッドフォンMixの場合も、ヘッドフォンMix → ヘッドフォン再生、の目的であるならば問題は無い。


自分は、ヘッドフォンMix → スピーカー再生、も普通に行うことがあるので、そうしたケースでのAtmos Redererの様なバイノーラル機能によるMixはタブーと言える。


同様に、スピーカー配置のバランスを正しくバイノーラル化しようと設計されたHPL Processorを通して、Atmos RendererバイノーラルMixによる7.1.4chをヘッドフォン再生してもその問題は起こると思います。


そう考えると

HPL ProcessorでヘッドフォンモニタリングしたとされているAtmosの楽曲は、果たしてちゃんとHPLバイノーラルでMixされているのか? ということ。


Atmosといったらベッドとオブジェクトの構造によるもの。

それらはAtmos Rendererで7.1.4などにフォーマット化されるので、その7.1.4マルチch出力をHPL Processorに送りヘッドフォンモニタリングしてMixしているのならOK。

その出力を書き出せば7.1.4のAtmos作品をHPLバイノーラル化したことになる。

またその7.1.4出力をスピーカーで聴いたとしても、割とまともに聴けるはずです。


もし、Atmos Rendererのバイノーラル機能でモニタリングしながらMixし、そのマルチch出力をバイノーラル2chファイル出力するためだけにHPL Processorへ送っているとしたら、それは上記したようにバランスの悪い7.1.4サウンドをHPLバイノーラル化した作品となってしまう。


そんな間違いはしないと思いますが...


ちなみにMixed with HPで紹介されている作品は、Atmos Rendererのマルチch出力をHPL Processorでモニタリングしながら、つまりスピーカーモニタリングの代用とする正しい方法でヘッドフォンMixしているとのことです。



そして

スピーカーの代わりにHPL Processorを使用しヘッドフォンMixした場合でも、空間オーディオ用のMix作業はやはり別途必要となる。

そのくらい空間オーディオに向けた制作が特殊だということ。

空間オーディオのリリースをやめてもHPL Processorを使用したバイノーラルサウンドをリスナーに届けることは簡単(むしろその方が多くのリスナーに届く)なので、イマーシブオーディオ制作自体をやめてしまう必要は無い。
どんどん作って欲しい。

何しろ、スピーカーMixしようがヘッドフォンMixしようが、HPL Processorを使用するならば、Mix作業を一度で済ますことも可能なのだから。


最も良いと思うのは、
Atmosなどのフォーマットを気にすることなく、DAWとHPL Processor(あるいは3DX)でヘッドフォンMixする自由な立体音響制作であり、その作品をAtmosでリリースしたいならAtmos Rendererにそれを録音すれば良いし、空間オーディオでもリリースすれば良い。


2024/04/12

展示会における迷走の記録




最後に産業用バーチャルリアリティの展示会に出展したとき、アコースティックフィールドのブースの壁には「Art of 3d sound」とサインされていた。

アートとして作られた立体音響作品がどれだけ素晴らしいものか

今展示している同じ技術でここまでの立体音場生成ができるのですよ、というメッセージ。

今思うと企業で研究開発に従事する技術者に対しては、ちょっと高いハードルのメッセージの投げかけだったかもしれない。


同時に、アートでの立体音響をもっと広めたいという想いもあふれ出してのこのサインであったと記憶している。

それはもうその展示会の趣旨とは関係のない個人的な思考。



この年を最後にこの展示会には出展していない。

高額な出展料への費用対効果が薄くなってしまったのが最大の理由です。


この展示会、さらに5年ほどさかのぼった時代には、1台500万円クラスの立体音響製品をデモ展示するブースとして出展しており、その時は展示をきっかけに1台でも売れれば元が取れてしまう状況でした。 そのため高額でも出展できていた。


あとはVRを展示する企業がどんどん減っていき、その規模が縮小されて行ったのも出展しなくなった要因だった。



2013年のバーチャルリアリティ展
8chキューブとそのバイノーラルを試聴できる展示スタイル

iPadで音像を上下左右前後遠近に好きに動かしてもらうデモでした
TouchOSCによるOSC制御

翌2014年のバーチャルリアリティ展
ヘッドフォン試聴のみ
自由に聴いてもらい質問があれば奥に聞いてくださいという横柄なスタイル
左のテーブルでは声のバイノーラル定位を聴く基本的なデモで
右のテーブルではバイノーラル化された作品が試聴できる

さらにもう一つ、2015年に第1回の先端コンテンツ技術展が開催され、そちらに出展した方が良いのでは?と思ったのも要因。


その年視察目的で展示会場へ行ってみましたが、音の「先端コンテンツ技術」と呼べるようなものを展示するブースは一つもなく、これが音の先端だと思われたくないと無性に腹が立ったのを覚えています。


そしてすぐ次年の先端コンテンツ技術展に展示することを決断。

真の「音の先端コンテンツ」をみてもらおうと、従来の技術展示では有り得ない(というかこの先も無いであろう)サウンドアートの立体音響作品の展示を行ったのでした。

本当に作品のみ、先端コンテンツのみの展示です


1日に数千人のブース訪問者を見込み、新製品新技術の発表や新規顧客獲得などを目指す企業展示の場で、1名づつ10分の作品鑑賞、1日30名、3日間の展示会期間で合計90名だけのための展示。


90名に圧倒的な音の先端コンテンツを知ってもらったところで、果たして何かが変わるでしょうか?

恐らく90名を最高に楽しませただけだったと思う。

冷静になれば、もっと他の方法が有効であることは誰でもわかること。

終わってすぐ、この出展のための広告宣伝費で、1か月間個展をした方が良かったなと。

やる前に気付けよという話です。

当然その年1回きりの出展でした。


そしてInterBEEへ。


そのタイミングはプロオーディオ業界が「イマーシブオーディオ」とか言い出したころです。


サラウンド、立体音響、マルチチャンネル、イマーシブ、これらを使い分ける自分にとっては、コンテンツが何であれちょっとスピーカーが増えただけで「イマーシブ」なの?とか、バイノーラルの音楽制作をしたことも無くHRTFの個人化がマストという受け売りを信じてしまうプロオーディオ業界に対し、ここは怒りではなく、危惧しての気持ちが湧いてしまい出展となっていくわけです。



各社がDolby Atmosなどを意識しての7.1.4chを軸にイマーシブオーディオをデモする中、フォーマットでは無く立体音場そのものを知ってもらうためのデモとして、ブースに8chキューブ配置のスピーカーセットを設置し体験してもらいました。



2017年のInterBEE


8chキューブによるデモ
機材構成は確立されている


このスタイルでの展示は2017・2018年と2年間続きます。

2018年はより音をちゃんと聴いてもらおうと、部屋を作り静科パネルとVicousticも設置し久しぶりにArt of 3d soundのサインを掲げてのデモでした。


果たして、メジャーフォーマットに対するアンチテーゼとしてのデモは伝わったのでしょうか?

当時ブースで体験した人居ますか?



2018年 InterBEE


吸音+拡散で音場をできるだけ整えた




2019年はプロオーディオ業界もイマーシブオーディオの制作が盛んになり始めたので、アコースティックフィールドでは、より実践的なデモへとシフトし、誰もが馴染みのある5.1chを使い、そのステムをHPLバイノーラルで試聴するデモに切り替えています。
バイノーラルMixあるいはモニタリングはこういうことですよ、といった具合に。





この頃また、この広告宣伝費はもっと有用な使い方があるのではないかと思い始めてしまいます。

そしてコロナ騒動となり、それからInterBEEには出展していません。



その後は費用の使い道、プロオーディオ業界に対する勝手な危惧、イマーシブというか立体音響制作に対する提案、それらの一つの形として展示会へは出展せず、御茶ノ水RITTOR BASEでの「立体音響ラボ」「Cube: Immersive」といった独自企画へと繋がっていくわけです。




このように、2010年前後のバーチャルリアリティ展示を除き、それ以降直接的に利益を見込めるような展示を一切行っていません。

会社としたら酷い話です。

自分個人としては無駄遣いだったと思うことの無いようにはしていきたいですね。

と言っても自分でどうにか出来ることではないのですが。


この様に振り返ると、やはり展示会は2010年前後の時の様に、利益を見込んだ展示にすべき場であることは明白ですね。
(当たり前だ)


この1か月間、2024年InterBEEへの出展を検討していましたが、今のところ決断する決定打はありません。

恐らくその費用は他に有益な活用の場があることでしょう。




2024/03/09

森のまちの音



先日、スターツおおたかの森ホールに”音”を納めました。


おおたかの森ホールは、昨年11月に作曲家・サウンドデザイナーの足立美緒さんによる作品《音場(OTOBA)~都心から一番近い森の記憶》をインストールした場所。





今回は、その作品制作の過程で森をテーマに録りためたおおたかの森周辺の音を編集し、”森のまち”一日のストーリーを30分にまとめたスピンオフの様な”音の設置”となります。

1年ほど前に、おおたかの森ホールから「ホワイエの活用として音による何かを」とのお話をいただいて以来ずっと考えてきたものを、途中11月に足立さんのインスタレーションを挟みつつ今回の設置まで漕ぎつけた、自分でも楽しみにしていた”音の設置”です。

僕はアーティストではないですし、そうした意図でもないので作品と呼ぶのはやめておきます。

しかし、イマーシブなインスタレーションに多く関わるサウンドエンジニアとして、ならではの音を作りました。


録音は市野谷の森(この地域に残った数少ない森のひとつ)とその周辺6か所。
すべてSOUNDFIELD SPS200を使用しています。

そして、おおたかの森ホールのホワイエに設置されるヘッドフォンからその音は聞こえてきます。


フィールド録音した音を”聴かせる””聴いてもらう”と言った思考での音作りはしていません。

オーディオプレーヤー HiBy Music R3 II で再生し、外の音が100%聞こえるaudio-technica ATH-AD900Xオープンエアのヘッドフォンから聞こえてくる森の音とホワイエの音や視界など、その環境が絶妙に混ざり合う空間(音場)に30分間身を置く。





リラクゼーション?

その空間の音に包まれて、気付いたら没入してしまう人もいれば、自ら音に没頭する人もいると思います。

コーヒーを飲んでもいいし、本を読んでもいいし、仕事をしてもいいと思う。
眠ってしまっても。


数分だけ体験してみる、もいいと思っていましたが、
30分間の体験をされたおおたかの森ホールの皆さんからは、30分間の体験をマストとしたいとの評価をいただきました。


この音の設置は、おおたかの森周辺に住む人に向けたものであるため、大きく告知されることは無いと思います。
ストリートピアノの様に、「本日『OTOBA - 森のまちの音』を設置しています」とSNSで投稿されるといった案内になるらしいです。



この様なちょっとした音の企画が増えるといいですね。



---
『OTOBA - 森のまちの音』
録音、編集、設置:久保二朗

もともと録音は《音場(OTOBA)~都心から一番近い森の記憶》制作のため足立美緒さんによるディレクションであり、一部ピアノの音も大町和海さんの演奏によるものです。
ご承諾くださったお二人に感謝。


おおたかの森ホール ホワイエでの制作風景
REAPERにてNovoNotes 3DXを使用しHPLバイノーラル化
3DXとEQと音量調整で空間の広さと立体感を調整していく


2023/12/14

Dolby AtmosでAmbisonicsを使う



Ambisonicsのスピーカーデコーダー設定で、実際のモニタースピーカーの配置と同じ配置を設定していませんか?


ソフトウェアで正しくスピーカーの位置を指定すれば正しく計算され、最適な音が出力されると思っている人が多いと思います。

本当にそうか、確かめましょう。


まず、こちらは標準的な7.1.4chスピーカー配置のスピーカーデコーディング設定です。
プラグインはIEM Plugin SuiteのAllRADecoder。

フロントL/R 30度
サイドL/R 110度
リアL/R 150度

5.1chと7.1chの兼用を考え、サイドを110度にしているスタジオは多いと思います。
リアは135度かも知れませんが、分かりやすくするためにフロントとのバランスを取りました。


赤い分布が計算上のエネルギー分布です。

青い丸がスピーカーの位置(緑はフロントセンタースピーカー)。

赤いエリアとスピーカーの位置が合っているほど、計算上無理のない処理がなされていると思ってください。
また、赤いエリアでは音像がシャープに、薄いエリアは音像がぼやけます。
ですので、濃淡が強いと音像の定位は明確になるが、空間的な繋がりが悪くなる。
逆に濃淡が少ないと、定位感は弱いが空間的な繋がりは自然、といった見方になりますが。
音場表現の話なのでどちらが悪いというわけではなく、いずれの場合も全体としてバランスが取れているかどうかが重要になります。

レベルメーターは、スピーカーデコード後の出力レベルです。
入力ソースは、均一に音の広がったAmbisonicsの音源を使っています。
つまり均等なスピーカー配置であればすべての出力レベルが同じになるような音源です。

左から、
フロントL
フロントR
フロントC
サイドL
サイドR
リアL
リアR
トップフロントL
トップフロントR
トップリアL
トップリアR
です。

フロントL/Rが、リアL/Rより2dB小さいです。
そしてすべてのスピーカーの中で一番小さい出力レベルです。
これはもちろんフロントCがあり、フロントが3本だからです。

ソフトウェア内の計算上はこれで、スピーカー配置の中心x,y,z=0,0,0の座標において正しい結果です。 頭の周りに360度均一な音が鳴っている状態でしょうか...

しかし、実空間でx,y,z=0,0,0に居続け音楽を聴くことはできません。 (ヘッドフォンはOK、それがヘッドフォンのストロングポイントの一つ)


実際はどの様に聴こえるでしょうか?

サイドL/Rが大きいので、少し左右にズレるとそのどちらかの音が急に大きく聴こえると思います。

フロント3台を考えてみても、2dBとは言えセンターの音が一番大きく聴こえるので、後方よりも前方のワイド感が狭く感じると思います。
これがx,y,z=0,0,0においては、サイドL/Rが良い方へ作用してくれるのですが、実空間ではそんな上手くはいきません。

よってソフトウェア処理の段階で均一を目指すことが重要になります。


フロントセンターをやめます!



エネルギー分布が僅かにスピーカーの位置と重なる方向となり、濃淡のバランスが整い始めました。

出力レベルもフロントの存在が増しました。
しかしリアとのバランスは逆転しています。
ただ、こちらの方がフロント、サイド、リアのバランスは何となく良い気がしませんか?


ではさらに、
サイドの位置を110度から90度(真横)に変更します。



どうですか?
エネルギー分布も出力レベルも整ってきました。
フロントとリアのレベルが同じになり、トップスピーカーのレベルも4台揃っています。

この方が確実に無理のない正しい音場になっているはずです。

ソフトウェアから出力される段階で崩れているバランスを、スピーカーの位置と調整で修正して正しバランスに整えるのは無理です。

Ambisonicsの様に、すべてのchのバランスによって成り立つ音場を生成するフォーマットは、均等な設定によって無理なくバランスの整った出力を計算させるのが、音も音場も最も良い聴感を得る結果に繋がります。

物理的なスピーカーの角度が多少違っていても、です。



最後におまけ



いかがですか?
サイドも無くしてしまいました。

ミッドとトップによる8chキューブです。

均一なエネルギー分布と出力。
これがイマーシブな立体音場を生む理由です。

モニター環境や納品フォーマットが7.1.4でも9.1.6でも、すべてのMixをそれらのchトラックで行わなければいけないわけではありません。

2chのMixを合わせる
Ambisonicsは8chキューブにする
音像移動もセンターは要らないと思うので、6.4chや8chキューブなどにする
など

リヴァーブもフロントセンターは必要無いと思います。


最終的にフォーマットに落とし込めればよく
柔軟で且つ正しい知識が良い作品制作には欠かせないと思います。




2023/08/12

HPL Processor Ultimateの使い道




NovoNotesさんからHPL Processor Ultimateプラグインが発売されました。

同じくHPLが実装されたNovoNotes 3DXとHPL Processor UltimateとのHPLの位置づけの違い。

3DXは音作りのためのいわばエフェクターとしての側面を持つバイノーラルであり、
HPL Processor Ultimateは完成したチャンネルベースをバイノーラルに変換するコンバーターです。

3DXは下の絵の様に、Mixした7.1.4chをバイノーラル化する際に、Scale機能で左右、前後、上下のバランスを伸縮させることができます。
さらに全体を前後や上下にずらすことが出来、本来のMixバランスから聴こえ具合を調整するエフェクターとして使用出来ます。


通常の状態

Scaleで前後左右上下を広げ、全体を少し前方と少し下方へ移動させた状態


それができるのは、各chが定まっていないオブジェクトの状態であるためで、その分音像はHPL Processor Ultimateと比較するとシャープではありません。

HPL Processor Ultimateはそうした調整は全く行えず、その代わりにベストなスピーカー配置で調整されたスタジオの如く、ヘッドフォンにMixそのものを色付けせずにシャープな音像で表現するマルチch→バイノーラルのコンバーターとして働きます。

スタジオの如くと言いましたが、どこかのスタジオをキャプチャーしたと言う意味ではありません。それだと色付けになります。
スタジオワークを可能にするリファレンスとして使用できるニュートラルな空間を持つという意味です。



これまでに日本音楽スタジオ協会JAPRSによる日本プロ音楽録音賞にて

第21回の
「飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラコンサート2013」より
「プロコフィエフ:交響曲第1番 古典交響曲ニ長調 作品25
 第一楽章 Allegro」
飛騨高山ヴィルトーゾオーケストラ

第22回から第26回まで連続受賞されるエンジニア沢口真人氏が手掛ける作品

第26回に22.2chをバイノーラルMixで制作し受賞した「Lenna」Miyu Hosoi

第27回のImmersive部門最優秀賞の
「冨田勲・源氏物語幻想交響絵巻 Orchestra recording version」(RME-0015)より
「桜の季節、王宮の日々」
 冨田勲 / 藤岡幸夫 指揮・関西フィルハーモニー管弦楽団

など、これらの作品はすべてHPLバイノーラルが採用され音源化されており、そのプロセッシングに使用されていたのがHPL Processor Ultimateと同じHPLバイノーラルプロセッシング技術です。

また、NHK、WOWOW、中京テレビ放送、ニッポン放送ではこれまで主音声でHPLバイノーラルの番組を放送した実績があり、スピーカーでの再生も許されているバイノーラルプロセッシングと言われています。


そうした様に、高性能なバイノーラルコンバーターとしてのHPL Processor Ultimateの役目は、2ch、5.1ch、7.1.4ch、22.2chといったチャンネルフォーマットでMixされた音声をバイノーラル化し、制作時にモニタリングしたり、音源としてリリースしたりするのが主となりますが、HPLプロセッシングを生み使い続けている自分が普段どの様に利用しているのかを紹介しますので、HPL Processor Ultimateの使い道について参考にしてみてください。



HPL Processor Ultimateの使い道

#1
2ch~22.2chまでのMixをバイノーラル音源化しリリースする

特にサラウンド作品は広く一般に聴いてもらうことができません。
上記の受賞作の様に、7.1.4chなどで制作された音楽を仮の姿ではあるものの聴いてもらうためにはバイノーラル化が必要です。
しかしAppleによる空間オーディオなどリスナーの手元でのプロセッシングによるバイノーラルの質にはエンジニアとして納得できない面があったり、音響製品を指定されたりする環境は広く一般に聴いてもらうという思考に反するものです。
そのため音楽作品を大切に扱う人達を中心にHPLによるバイノーラル音源化がなされてきました。


#2
2ch~22.2chまでのMixモニタリング

スタジオに入る前のプリMixをHPL Processor Ultimateを使いヘッドフォンで行う。
DAWのモニターアウトに常時HPL Processor Ultimateを挿して置けば、自宅などでもサラウンドのプリMixを行なうことができます。
スタジオでそのMixを実際にスピーカーで展開すると、「同じ」部分と「違う」部分に気付きます。
これは何度かその体験を繰り返すことで慣れていきます。
スタジオもHPL Processor Ultimateもニュートラルな音場であるため、その補正は正確に身につきます。


#3
Mixチェック

バイノーラルモニタリングの利点は完全なリスニングポイントに常に居れることです。
それを活かしてのヘッドフォンMixや、スピーカーMix後のバランスチェックにも使用出来ます。
つまり、スピーカーがあるにも関わらず、あえてヘッドフォンでスピーカー再生バランスをチェックしてみる、という使い方です。

これは特に2chで有効です。
L/Rに対し完全なセンターに居る状態でのLRバランスやセンター定位の確認。

バイノーラルにしなくても確認できると思うかも知れませんが、バイノーラル化されていない2chのヘッドフォンサウンドは、そもそもMixバランスが大きく崩れています。
2Mixのバランスがヘッドフォンでも整うHPLバイノーラルでのスピーカー再生バランス確認は有効です。
特にHPLは他のバイノーラルよりもセンターの音が段違いに整っています。
ヘッドフォン、イヤフォンで音楽を聴くケースの多い現代では、この様な使い方は結構重要だと思っています。


#4
ライブ会場でのモニタリング

スピーカーモニタリング環境の悪い状況下ではHPLのヘッドフォンモニタリングが役立ちます。
FOHはもちろん、バックステージなど暗騒音の多い中スピーカーで繊細な音をモニタリングするのは難しく、それであればヘッドフォンでスピーカー再生バランスをモニタリングした方が良かったりします。
もちろんサラウンドMixであれば、仮設でサラウンドモニター環境を作ることがすでに困難なケースも多いことでしょう。
無論、そのバイノーラルMixをそのまま配信に回すこともできます。

ちなみにHPL Processor Ultimateを使う場合は、当然PCベースのシステムとなりますが、中継車への導入などハードウェアベースを望む場合は、HPLプロセッサーのAirfolc RA-6010-HPLを同様に使用することが出来ます。





#5
舞台やライブの現場で

舞台やライブの仕込みでは、音を出していい時間はタイムテーブルで決まっています。
しかしHPL Processor Ultimateを使用すれば、待ち時間ヘッドフォンによるMixの修正作業などが行なえ、ゲネプロまでの限られた時間内でより完成度の高い音響を作り上げることが出来ます。
リハを録音して、待ち時間中にその音源を使ってサラウンドMixを修正していく、と言ったことをよく行います。

会場が広い場合は、先に説明した3DXのScale機能を使って空間を広げたバイノーラルモニタリングの方が合う場合もあります。


#6
アーカイブ

以前、サンレコの記事 https://www.snrec.jp/entry/interview/roth-bart-baron_haku-binaural で「思い出のバイノーラル化」をしているとインタービューに答えたことがあるのですが、関わったサラウンドプロジェクトは必ずバイノーラル化して持っています。
後から2次利用の話が出た場合はもちろん、何かの確認目的のために誰かが音源を聴くと言った場合に、サラウンドだと聴いてもらうことや使ってもらうことが簡単に出来ません。
HPL Processor Ultimateでバイノーラル化した音源を保管して置けば、様々な要望に対応することが出来ます。

ティザー動画を作ると言った場合も、サラウンドのコンテンツであるならば動画もバイノーラルにしておきたいものです。





#7
Atmosの音源や配信を試聴する

普段YouTubeの音楽ライブもHPLバイノーラル化して視聴しています。
その方が映像との距離感が合うので。
今後はAtmosでも配信も増えると思うので、そうした配信に対しブラウザの出力をループバックしHPL Processor Ultimateの入ったプラットフォーム送ればサラウンドで視聴することができます。
もっとも、KORG Live Extremeでの配信であれば、HPLで配信されていますので、そのままブラウザで視聴できますが。

https://www.live-extreme.net/hpl



#8
プライベートで

CD、サブスク、YouTube、ラジオ、テレビ、可能な限りHPLを通して視聴しています。
2Mixがヘッドフォンにおいても正しいバランスで再生されるので、本来の音で音楽が聴けるというHPLのコンセプトがありますが、それはもちろんのこと、映像コンテンツであれば通常は画面に対して音が耳元でなる不自然さから解放されますし、ラジオのようにモノラルでトークであっても聞きやすく、長時間聴いても聴き疲れないと当初から言われています。

ブラウザなどからHPL Processor Ultimateを挿せるプラットフォームにループバックするなどのハードルはありますが、一度HPLで慣れてしまうと戻れないです。
ユーザーさんの中には音楽音源をすべてHPL化したものをプレーヤーで持ち歩いている人もいらっしゃいます。




以上、ざっと思い出した使い方になります。
他にも思い出したら加えます。

HPL Processor Ultimateは単純なバイノーラルモニタリングプラグインですが、そうしたツールは様々な使い方に順応するものです。
是非工夫して使ってみてください。


最後に、
2014年にHPLバイノーラルプロセッシングを作ってから、立体音響制作のスタンダードツールとして開発されたNovoNotes 3DX、高画質高音質配信のKORG Live Extreme、放送局など設備用として開発されたAirfolc RA-6010-HPL、そして今回のHPL Processor Ultimateのリリースにより、自分が立体音響制作に必要だと考えるバイノーラルツールが一通りリリースされたことになります。

自分の目線から、音楽制作のためのバイノーラル技術はあまりにもいい加減なものに映っています。

エンジニア、プロデューサー、音楽関係者の皆様、Dolby Atmosなどのイマーシブオーディオ制作を行う際には、ヘッドフォンは空間オーディオ任せにしてしまわずに、HPL Processor Ultimateを使ってヘッドフォン用の完成音源を作ってください。
そして出来ればそれを流通させ、本当の意味で誰でも楽しめるイマーシブオーディオ作品をリリースしていただけたら幸いです。