2019/09/15

モヤモヤ



ここ2週間ほどモヤモヤしています。
スタジオ音楽制作において、3Dサラウンドのミックスを高いレベルで行えるミキシングエンジニアが少ないこと。

3Dサラウンドの作品と言えば、コンサートのサラウンド収録をミックスする音場再現の作品ばかり。
多重録音やプログラミングからの3Dサラウンド作品は少ない。

2ミックス作品の様に、エンジニア主導でミックスが進むようなスタジオ作業が行えるまでになるには、いくつも作品を作る中で経験を積んでいく必要があると思う。
それも2ミックスとは違い教えられる人が居ないので、本当に各々が経験を積むしかない。
2ミックスは音楽の主流としてこれまでいくらでも経験を積むことが出来ましたが、サラウンドはそうはいかない。


今現在、立体音響で聴衆を感動させる作品を作るアーティストのミックススキルにミキシングエンジニアが追い付くには、あと20年くらい掛かるのではないだろうか。

急いでほしい。

そうでなければ新しい音楽体験が巷にあふれる世界は訪れない。


アーティストが頭に描いた3Dサウンドを、そのまま自らの手で鳴らすことができるなら、それが最もクオリティの高い作品を生むことになりますが、そんな優れたミックススキルを持ったアーティストは極一部。
多くの場合必ずミキシングエンジニアの助けが必要になります。


DAWが普及して以降、スタジオワークは格段にスピードアップし、ProToolsが身体の一部となっているエンジニアの皆さんの作業の速さは芸術的ですらある。
しかし、それは3Dサウンドの新しい音には適応できないし、適応させると新しさに気づかないで通り過ぎてしまう恐れがある。
その結果、可能性のあった作品が”いつもの音”に仕上がってしまうかも知れない。

その昔、このスピードアップの現状に耐えられずスタジオ機材を扱わなくなっていったことを思い出しました。


そうした現状を俯瞰で見る事ができ、それまでの考えをリセットし、新しい音創りとして3Dサラウンドのミックススキルを手にしようとするエンジニアが何人居るだろうか。


自分はアーティストでもなくミキシングエンジニアでもない。
つまり自分で作品を生むことが出来ない立場で、しかし最高の3Dサラウンドを思い描けてしまい、その実現への道のりの遠さも見えてしまうがゆえの悩み。

それがモヤモヤの正体です。



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